- 所得税って何?意味や基礎知識
- 所得税の計算方法
- 所得税の納税方法
このようなことをこの記事で分かりやすく解説しています。
気になる人は下までぜひ読んでください。
- 所得税について調べているけれどよく分からない人
- 所得税とは何か知りたい人
- 所得税の計算方法を知りたい人
- 所得税の納税方法を知りたい人
目次
所得税とは
会社やパートアルバイトや個人事業で得た収入だけでなく
- 預金の利息
- 株やFX投資の利益
- 宝くじなどの懸賞金
- 保険の満期金
- 副業の利益
とにかく収益を得たら所得とみなされ、所得税がかかります。
所得税は、国税であり直接税であり、国税の中で約3割を占めています。
簡単に表すと
会社員の方は直接税を納めている感じないかもしれませんが、会社が従業員の代わりに直接国に所得税を納めてくれています。
お金持ちとそれ以外の平等性を保つために所得が高くなるにつれ、税率が高くなる累進課税という仕組みがあります。
(例)所得が195万円以下の場合、税率は5%ですが、195万円超330万円以下の場合、税率は10%かかります。
※累進課税制度については下で詳しく説明します。
収入・所得・課税所得とは
所得税がかかるのは、課税所得です。課税所得はどのように求めるのでしょうか?解説します。
給与所得控除
控除(こうじょ)とは、ある金額から一定の額を引くことを意味しています。
給与所得控除額の速算表
給与収入金額 | 控除額 |
162万5000円以下 | 65万円 |
162万5000円超180万円以下 | 収入金額×40% |
180万円超360万円以下 | 収入金額×30%+18万円 |
360万円超660万円以下 | 収入金額×30%+18万円 |
660万円超1000万円以下 | 収入金額×30%+18万円 |
1000万円超 | 220万円(上限) |
※同一年分の給与所得の源泉徴収票が2枚以上ある場合は、それらの支払い金額の合計金額を上記の表に適用。
所得
所得控除
所得控除の種類
- 基礎控除
すべての課税者について、一律に適用される38万円の控除 - 雑損控除
災害や盗難などに遭った際、その損害額に適用される控除 - 医療費控除
一部の入院治療代、介護費用などに適用される控除 - 社会保険料控除・小規模企業共済等掛金控除・生命保険料控除・地震保険料控除
負担している保険料に適用される控除 - 寄附金控除
災害の義援金など、寄附をした金額に適用される控除 - 障害者控除
納税者自身や扶養親族に障害者がいる場合に適用される控除 - 寡婦(夫)控除
配偶者と離婚・死別して、扶養すべき子供などがいる場合に適用される控除 - 勤労学生控除
給与を得て働いている学生・生徒で、所得が一定水準以下の場合に適用される控除 - 扶養控除
養うべき家族などがいる場合に適用される控除 - 配偶者控除・配偶者特別控除
一定水準以下の収入の配偶者がいる場合に適用される控除
課税所得
所得税の計算方法
所得税計算をするにあたり、まず自分の所得を調べる必要があります。所得税は、上記でも説明したように、ただ単に収入に税率を掛けただけでは求めることができません。当サイトでは、計算方法を誰でも分かるように解説しているので、後ほど参考にしながら計算してみてください。
会社員は勤務先から源泉徴収票をもらい、控除などの内訳を確認できます。個人事業主は確定申告書に自分で記載して税額を計算しますので、しっかり経費などはメモして置く必要があります。
所得税は累進課税制度により税率を決めている
所得税の速算表
課税所得金額 | 税率 | 控除額 |
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円超330万円以下 | 10% | 9万7500円 |
330万円超695万円以下 | 20% | 42万7500円 |
695万円超900万円以下 | 23% | 63万6000円 |
900万円超え1800万円以下 | 33% | 153万6000円 |
1800万円超4000万円以下 | 40% | 279万6000円 |
4000万円超 | 45% | 479万6000円 |
例えば、課税所得が195万円以下の場合、税率は5%ですが、900万円超では税率33%になります。
計算方法
課税所得額×税率-控除額=所得税額
税率と控除額は上記の速算表より、求めることができます。
500万円×0.2-42万7500円=57万2500円
195万円×0.05+135万円(195万円超330万円以下までの部分)×0.1+170万円(330万円超500万円)×0.2=9万7500円+13万5000円34万円=57万2500円
所得税の納税方法
会社員は所得税を給与から天引きされますが、個人事業主は自分で確定申告をして所得税額を確定する必要があります。
会社員の場合
パート・アルバイトの場合
個人事業主・フリーランスの場合
所得税額は経済的事情により異なる
日本には富裕層もいれば低所得層もいます。ある程度の収入はあっても、家族が多くて生活費が苦しい家族もいます。そのため、それぞれの経済事情を考慮した税負担の仕組みになっています。
同じ年収の場合でも所得税は異なる場合
同じ年収の場合でも所得税は異なる場合を比べます。例えば年収600万円で子供が1人の家族と、子供が4人の家族を例に考えてみると、子供が1人の家族の所得税が16.1万円なのに対し、子供が4人の家族の所得税は7.9万円です。
同じ年収なのになぜ所得税額が異なるのでしょうか?
同じ家族構成でも所得税は異なる場合
同じ家族構成でも所得税は異なる場合を比べます。例えば年収650万円で夫婦2人の家族と、年収300万円で夫婦2人の家族を例に考えてみると、年収650万円の家族の所得税が19.4万円なのに対し、年収300万円の家族の所得税は3.5万円です。
家族構成が同じなのになぜ所得税額が異なるのでしょうか?
所得の種類
- 給与所得
会社からもらう給料や賞与などを給与所得と言います。
収入金額ー給与所得控除額で求められます。 - 預金所得
預貯金や債券の利子を預金所得と言います。
収入金額=利子所得で求められます。 - 事業所得
小売業、農業、フリーランスの収入を事業所得と言います。
収入金額ー必要経費で求められます。 - 配当所得
株式投資信託の分配金などを配当所得と言います。
収入金額=配当所得で求められます。 - 不動産所得
土地や建物を貸し付けて得た収入を不動産所得と言います。
収入金額ー必要経費で求められます。 - 山林所得
山林を伐採して売ることで得た所得を山林所得と言います。
収入金額ー必要経費ー特別控除(最高50万円) - 譲渡所得
不動産、株式、株式投資信託、金地金、ゴルフ会員権など資産を売却することで得た所得を譲渡所得と言います。
収入金額ー(取得費+譲渡費用)ー50万円で求められます。 - 一時保有
生命保険の満期保険金(受取人と保険料負担者が同じ)や賞金や競馬の払戻金などで得た所得を一時所得と言います。
収入金額ーそのために払った費用(生命保険なら払込保険料)ー特別控除(最高50万円) - 雑所得
公的年金や企業年金や生命保険の個人年金保険、または本業ではない人が受け取る原稿料などで得た所得を雑所得と言います。
収入金額ー必要経費(公的年金等控除額)で求められます。 - 退職所得
会社から一時払いの退職給付や確定拠出年金の一時金受け取りで得た所得を退職所得と言います。
(収入金額ー退職所得控除)×1/2